「歯が1本ないだけ」は危険信号!歯の欠損放置が招く5つの深刻なリスク
京都西京区の佐々木歯科医院 副院長の佐々木継泰です。
「歯が1本抜けてしまったけれど、特に痛みもないし、奥歯だから目立たない。わざわざ歯医者に行くのも面倒…」
毎日お仕事や家事で忙しく過ごしていると、つい治療を後回しにしてしまう。そのお気持ちは、とてもよく分かります。しかし、その「1本くらい大丈夫」という油断が、後々お口の中全体、さらには全身の健康を脅かす引き金になってしまう可能性があることをご存知でしょうか。
失われた歯のスペースは、単なる隙間ではありません。それは、お口全体のバランスを崩壊させる最初のきっかけです。今回は、歯の欠損を放置することの危険性について、分かりやすく解説していきます。
「1本くらい…」その油断が招く、お口の“ドミノ倒し”
歯は、お互いに隣り合い、上下で噛み合うことで、一本一本がその位置を保っています。チームで支え合っているようなものですね。ところが、そのチームの一員が1本でもいなくなると、バランスは一気に崩れ始めます。
1. 周りの歯が動いてしまう【歯並び・噛み合わせの崩壊】
歯が抜けたスペースに向かって、両隣の歯は徐々に倒れ込んできます。また、噛み合う相手だった上下の歯は、支えを失ってどんどん伸びてきてしまいます。 これらが原因で、全体の歯並びが乱れ、噛み合わせが徐々にズレていってしまうのです。たった1本の欠損が、お口全体の設計図を狂わせてしまうのです。
2. 健康な歯まで失うリスク【過剰な負担】
本来、すべての歯で分散して受け止めるべき「噛む力」が、歯が1本少なくなることで、残りの歯に集中してしまいます。 特に、欠損部の隣の歯には過剰な負担がかかり、歯が揺れたり、ひびが入ったり、最悪の場合、その健康だった歯まで失うことになりかねません。まさにお口の中の“ドミノ倒し”です。
お口だけじゃない!歯の欠損が引き起こす全身への影響
歯の欠損が引き起こす問題は、お口の中だけにとどまりません。私たちの身体はすべてつながっており、噛み合わせの乱れは、様々な全身の不調の引き金となることがあります。
3. 食事や会話が楽しめなくなる【機能の低下】
食べ物をしっかりと噛み砕けなくなるため、胃腸への負担が増加します。また、隙間から息が漏れてしまい、「サ行」や「タ行」などが発音しにくくなることもあります。毎日の食事や人との会話は、生活の質に直結する大切な要素です。その楽しみが損なわれてしまうのは、非常につらいことです。
4. 肩こりや頭痛の原因に?【全身のバランス】
一見、歯とは関係なさそうに思える
頭痛や肩こり。実は、その原因の一つが噛み合わせのズレであると言われています。噛み合わせが乱れると、顎の位置がずれ、頭や首周りの筋肉が不自然に緊張します。その緊張が、慢性的な頭痛や肩こりを引き起こすのです。
佐々木歯科医院では、このような「歯と全身のつながり」を非常に重視した、ホリスティックな治療を診療理念としています。私たちは、単に失った歯のスペースを埋める(治療する)だけでなく、なぜ歯が抜けてしまったのか、そしてその欠損がお口全体や全身にどのような影響を与えているのかを科学的な検査に基づいて診断します。
5. 見た目の印象も変わってしまう【審美的な問題】
前歯の欠損が笑顔の印象を大きく左右するのはもちろんですが、奥歯の欠損でもお顔の印象は変わります。噛む筋肉が正しく使われなくなることで、お顔周りの筋肉が衰え、頬がこけて見えたり、口元のシワが深くなったりすることがあります。
まとめ:手遅れになる前に、まずはご相談ください
ご覧いただいたように、たった1本の歯の欠損を放置することは、多くのリスクを伴います。問題が大きくなってから治療を始めると、治療期間も費用も、そして心身への負担も大きくなってしまいます。
「もう何年も前に抜けた歯だから…」と諦める必要はありません。大切なのは、これ以上お口の健康を損なわないために、今、行動を起こすことです。
当院では、患者様一人ひとりのお口の状態やライフスタイル、そして将来のご希望をじっくりとお伺いした上で、入れ歯、ブリッジ、インプラントといった様々な治療法の中から、あなたにとって最適な選択肢を一緒に考えていきます。
痛みがないからと放置せず、将来の健康を守るために、まずは一度、あなたのお口の状態を私たちに見せていただけませんか。京都府京都市西京区の佐々木歯科医院へ、どうぞお気軽にご相談ください。
京都市西京区 佐々木歯科医院
副院長 佐々木継泰
FAQ(よくある質問)
Q1. 痛みがないのですが、それでも受診した方がいいですか?
A1. はい、ぜひ受診してください。歯が動いたり噛み合わせがズレたりする変化は、痛みなどの自覚症状がないまま静かに進行することがほとんどです。問題が大きくなる前に、早期に適切な対応をすることが、将来的に多くの歯を守ることにつながります。
Q2. 歯が抜けてから何年も経っていますが、今からでも治療できますか?
A2. はい、治療可能です。ただし、長期間放置していると、周りの歯が倒れ込んでいる、顎の骨が痩せているなど、治療が複雑になる場合があります。まずは現状を正確に把握するための検査を行い、どのような治療が可能かをご提案させていただきますので、諦めずにご相談ください。
Q3. まずは相談だけでも大丈夫ですか?
A3. もちろんです。治療に対する不安や疑問、費用や期間のことなど、どんな些細なことでもお聞かせください。当院ではカウンセリングを重視しており、患者様が十分にご納得されてから治療に進むことを大切にしています。安心してご来院ください。