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親知らず

親知らずについて

親知らずとは歯の一番奥に生える永久歯のことで、第三大臼歯や智歯とも呼ばれます。10代後半から20代前半で生えてくることが多いですが、30~40代で生えてくることもあり、中には歯茎の中に埋まったまま出てこないこともあります。

 

 

親知らずの痛みや症状

親知らずが生えてくる時に、隣の歯や歯肉を押しながら生えるのでその際に周辺組織が圧迫されると痛みが生じることがあります。また、親知らずの周囲組織の炎症が痛みの原因となることが多いです。もしくは親知らずがむし歯になっている場合もあります。

親知らずによる症状

①腫れ歯茎が炎症を起こし腫れます。発熱したり頬の方まで腫れたりすることもあります。
②痛み自発痛(ズキズキ何もしてなくても痛む)や咬んだ時に痛みがあるなど個人差があります。
③頭痛・肩こりなどの関連痛親知らずの生え方によっては咬み合わせが乱れ、咬筋、側頭筋などが緊張して頭痛につながることがあります。

親知らずの抜歯について

重度のむし歯や歯周病になっている場合、前の歯を押して歯並びを悪くする原因になっている場合、智歯周囲炎を繰り返し起こしている場合は抜歯をお勧めします。反対に、まっすぐ生えてしっかり咬み合っていて、歯並びに悪影響がなく、むし歯や歯周病に罹っていても治療して残すことができる場合は、抜歯する必要はないです。

 

 

抜歯するのに最適な時期

元々痛み、腫れ等の炎症があると麻酔が効きづらかったり、抜歯後痛みがより出やすかったりすることがあるため、抜歯すべき親知らずは、症状が落ち着いている時に抜歯することをお勧めします。

抜歯の難易度

 

 

まっすぐに生えている場合

抜歯の難易度 低から中
抜歯にかかる時間 30分から60分
抜歯の費用 健康保険3割負担で4,000円から6,000円程度

横向きに生えている場合

抜歯の難易度 中から高
抜歯にかかる時間 30分から60分
抜歯の費用 健康保険3割負担で4,000円から6,000円程度

埋まっている場合

抜歯の難易度
抜歯にかかる時間 45分から90分
抜歯の費用 健康保険3割負担で8,000円から13,000円程度

 

 

抜歯後の注意点

抜歯した当日は普通に過ごして頂いて結構ですが、激しい運動・長風呂・飲酒など血流の増えることは避けてください。抜歯後血餅(血の固まり)でキズを保護しますので、血餅の形成を促し、剥がれないようにするためです。同じ理由で、舌や指で触ったり、強くうがいをしたり、歯ブラシを当てたり、患側で咀嚼したりして、血餅が取れてしまわないように気をつけてください。もし、取れてしまうと感染症を引き起こしやすくなってしまいます。抜歯後1週間程度は痛みや腫れが出る可能性があります。痛み止めを処方しますので、必要な場合は飲んでください。腫れについては、冷やしすぎると血流を悪くして、治癒を妨げますので、ほどほどにしてください。抜歯窩が感染するのを予防するために、処方された抗生物質は、飲み切ってください。

親知らずと歯並び

親知らずが生えてくるスペースがないにも関わらず生えてきてしまった場合は、隣の歯を前に押し出してしまいます。それにより歯並びが乱れてしまうことがあります。そのため、歯並び矯正治療を行う際に歯を動かすスペースを確保するため、抜歯を行うケースがあります。不正歯列は大抵歯が手前及び舌側に傾いています。傾いた歯を整直させるためには、スペースが必要なのです。また親知らずを抜歯することで、スペースが確保できれば、矯正の際に中間歯(小臼歯など)を抜歯せずに済むかもしれません。そして親知らずを抜いていないと、矯正治療終了後に親知らずが手前の歯を押して後戻りの原因になることがあります。

親知らず抜歯の流れ

抜歯が必要と判断した場合、レントゲン撮影などの検査を行います。その後診断結果、治療方針の説明をします。治療内容に納得して頂いたら、抜歯を行います。症状によってはこれらの流れを1日で行うこともありますが、基本は治療方針説明後、日を改めて十分に治療時間を確保してから抜歯することが多いです。

親知らずでよくあるご質問

 

 

どんな時、親知らずが痛くなりますか?

親知らずの周りに汚れが残り、歯茎が炎症を起こすと痛みが出ることがあります。また、親知らずがむし歯になり、そのむし歯が進行することでも痛みを伴うことがあります。

親知らずがきちんと生えてこないのはなぜですか?

顎の骨のスペース不足が原因です。親知らずは、一番最後に生えるのでスペース不足だと真っ直ぐ生えなかったり、埋まったままになったりします。

親知らずが再度生えてくることはありますか?

一度抜いた親知らずがまた生えてくることは、ありません。

親知らずを抜かないで治す方法はありますか?

むし歯の治療やクリーニング、歯周病の治療を行うことで抜歯しなくて済む場合もあります。

親知らずの抜歯前に何か注意点はありますか?

手術を清潔な環境下で行う為に、術前にはよく歯を磨き、お口の中の細菌量を減らすように努めてください。また基礎疾患(高血圧や糖尿病、骨粗鬆症やアレルギーなど)のある方は、事前に申告し、歯科医の指示に従ってください。

抜けなくて途中で中止されることはありますか?

炎症が強く、麻酔が効かない場合や患者さんの体調が悪くなってしまった場合は、途中で中止することもあります。親知らずの根の先が折れてしまった場合、別の日に除去することもあります。

親知らずが虫歯になると抜歯は難しいですか?

むし歯が進行し、歯冠(歯の頭の部分)大きく失われている場合、難易度が上がり処置時間が長くなる場合があります。

親知らずを抜くと小顔になる?

抜歯の影響で骨が少し痩せ、若干変化があるかもしれません。

通常どの程度腫れますか?

腫れは、個人差が大きく予測は難しいです。上の親知らずの抜歯は腫れることは稀です。下の親知らずの抜歯は、パッと見て左右差がわかるくらいには、腫れることが多いです。口が開けにくくなることもあります。

腫れる期間はどのくらいですか?

通常1週間~10日くらいで腫れが収まってくると思います。痛みのピークは、2、3日でその後徐々に落ち着いてきます。

親知らず抜歯を迷われている方へ

歯科医院を選択する際は、抜歯の難易度を適切に判断し、必要ならば口腔外科を紹介してくれる医院であることが一つの基準になるかと思います。抜歯は誰でも怖いものです。治療法や治療に伴うリスクをしっかりと説明してくれて、必要な場合は口腔外科に紹介してくれたり、鎮静を行いながら抜歯したりしてくれる医院で抜歯されることをお勧めします。是非当院へ一度ご相談ください。